【バイク教習│普通二輪免許】AT(オートマ)教習は怒涛のスーパータンデムタイム

オートマ教習のイメージ

バイクの世界では「AT(オートマ)車」=「ビッグスクーター」=「ビクスク」と呼ぶらしい。諸説あり。銀条です。

第一段階も最終段階に進んでくると、AT(オートマ)教習が実施されます。

コヤマドライビングスクールだと、見極めの直前に実施されます。

なぜだっ

それまでただひたすらにMT(マニュアル)車で一本橋やらクランクやらスラロームやらを特訓してきたのに、二段階に進めるかどうかの見極め直前、それまでの努力をひっくり返すかのようにAT(オートマ)教習を入れるのはなぜなのかっ

しかもこの段階では、なんとその後の見極めの課題に含まれている「坂道発進」すら習っていません。

なのにこのタイミングでのAT(オートマ)教習…悪魔の所業としか思えません。

しかしこのAT(オートマ)教習を終えないと第一段階の見極めが受けられないのも事実。

地獄の業火に焼かれつつも、こうなったらやるしかない…!(厨二)

そう意気込んでバイク置き場へ行ったあなたは、今回の敵を前に死を覚悟するでしょう。

AT(オートマ)車でけぇww

取り回せる気がまったくしないww

詰んだwww

車体がデカすぎて、どこからどう触っていいのやらレベル。

それはまるで、ある朝目覚めると可愛がっていた柴犬がモフモフのボルゾイになっていたような戸惑い…

<イメージ画像>

(ふわっふわ~)

どっちも可愛いからいいじゃんどっちもワンコだから同じじゃ…ないっ

普段乗ってるMT教習車のHONDA CB400SFでも約200キロ

支えきれず日々転倒。クランク曲がれば転倒。スラロームで転倒。

それが今回のAT教習車HONDA SILVER WING 400は約250キロ

+50キロ=圧死

そんな言葉が銀条の脳内を駆け巡るのに、教官は淡々とMT車とAT車の違いについて説明を開始する。

「MT車と違ってAT車は両ハンドルともブレーキになってます」ふむふむ

「AT車はクラッチ操作ではなく、アクセルのあけ締めでスピードをコントロールします」ふむふむ

「AT車はシート下などに大きな収納スペースがあり、今人気の高まっている車種です」ふむふむ…って

そんなことよりデカさだよっ

デカさと重さがちがうんだよっ

と、心の中で何度も教官にツッコミを入れるわたくし。

ムリ、こんな巨大なバイク絶対扱えない。ほんとに全然乗りたくない。

NO AT車 MY LIFE。

そもそも今このタイミングで昨日までと違うことやっちゃうと、今まで習ったMT車の操作が吹っ飛びそうなんだよっ

しかし容赦なく浴びせられる「はい、じゃあ早速乗って発進して~」の教官の言葉。

あんた鬼か…

しぶしぶAT(オートマ)車にまたがりアクセルを回すが、うんともすんとも前進しない。

WHY??

遠くで教官が「早く来いや」と声には出さず心で叫びながらこちらを振り返っている。

しかしいくらアクセルをあけても動かない。

わかった、車体が重すぎるんや…

MT車のノリでアクセルあけても、AT車が動き出すには全然足りていない様子。

仕方ないのでアクセルガバ開け気味にしたら動いた!怖い!!

普段MT教習ではさんざん「ニーグリップ忘れずに!」と注意を受けるが、AT車はお股に挟めるものがない!怖い…!!

これパタンて横に倒れたら確実に押しつぶされるやつじゃない…怖い…!(←MT(マニュアル)車でも経験済)

そう思うと恐ろしくて今度は永久に止まれなくなる。

が、大きさと重さでコーナリングも怖いのでスピードは出せない。

ものすご~いノロノロ運転で教官と他の教習生さんをお待たせし、なんとかコースを周回できた。

この時点でもう死にそう。もう帰りたい。ジーナたんおうち帰る。

すると何か悟りきった顔をした教官に「はいじゃあ銀条さん、バイク置いて私の後ろ乗って~」と促された。

ホッ、良かった!いつもの教官のお手本タンデムだ~!スクーター降りられる!

意気揚々と教官の後ろにまたがると、教官はわたし以外の男性教習生2名に「はいじゃあ一本橋行きましょう~」と呼びかけた。

このデカイバイクで一本橋ってマジですか。

まずは後ろにわたしを乗せたまま教官がお手本を披露。

さすが教官!ビッグスクーターの重さも大きさも視界の悪さもタンデムもものともせず、スルスルスル~ッと、しかしゆっくりと一本橋を渡りきってしまう。

\ぶーーーーん!/

(※イメージ)

あまりにもスムーズな教官の一本橋ぶりに、走り終えた後順番待ちの教習生2人にむかって何故かドヤ顔のわたし。

しかしわたし以外の生徒さん2人も初のビッグスクーターにも関わらず一本橋を見事に走り切る。皆さんすごい。何故できる。

「はい、じゃあ次はスラローム。見本見せるから二人とも後からついてきて~」そういうと、教官はわたしを乗せたまま華麗にUターン&スラローム!

\ひゃっはー!/

(※あくまでもイメージ)

ビッグスクーターでのパイロンスラロームはスゴイ迫力!

教官のスムーズすぎるビッグスクーター・スラロームにわたし後ろでヒャッハー状態!

そんな中、他の教習生のおふたりは必死でスラロームをしながら「あれ??この人教習生だよね?いつ自分で走り出すの??」という不思議顔。

そう、指導のプロ中のプロである教官はビッグスクーターでの課題はわたしにはムリ(危険)と早々に見切りを付けていたようだ。

そりゃそうだ。第一段階も終わろうというのに、いまだMT車でクランクで転倒したりスラロームでパイロン周りきれなくてコース離脱したりしてるからね…それをあの重いビッグスクーターでなんて自殺行為である。

MT教習でもずっとわたしの面倒を見てくれていたこの教官、ただでさえわたしのニガテなクランクやスラロームをAT(オートマ)教習で無理矢理やらせて転倒でもしたら、要らない怪我&恐怖感を植え付けてしまい肝心のMT教習にも影響すると考えてくれたのでしょう。

そしてなにより、わたしがまともにAT(オートマ)車を運転できるようになるのを待っていたら、何時間あってもたりない。

そう、他のおふたりの教習時間が無くなるんです。

だからタンデム。教官、さすがです。それ正解です。

恐らくそんな理由から、その後の直線加速もクランクも、わたしは教官タンデムで華麗に教習所を舞うのであった。

\あたしもう一生タンデムでいいっすわ~/

(YOUはなにしに教習所へ)

ようやく各課題を走り終えた後、さすがに直線ぐらいはと「はい、じゃあ銀条さんも最後に自分でコース周ってきてください」とお達しをいただく。

「マジっすか~」

自分の運転になると、途端に20キロのノロノロへっぽこ運転になるわたし。

しかし、なんとここで思わぬ大発見!

ビッグスクーターを走らせるには、とにかくアクセルを開け続けないと停まってしまう。

なので手をアクセルに押し付け、同時に前に押し込むようにしてみた。

するとアクセルを押し込んだところが支点となって、アクセルを一定に開けられるではないか!

普段教官が「はい、アクセルを一定に保てるようになってね~」って言ってたの、これじゃん!

今まではアクセルの遊びに振り回されて一定に開けられず、ブオンブオンと不安定だった。

今まで一度も掴めなかったアクセルの握り方の感覚を、まさかこの第一段階見極め直前、しかもAT(オートマ)教習で得られるとは…!

人生何が役に立つかわからないとはよく言ったものである。

見極め前の大発見と教官のスーパータンデムタイムにホクホク顔でAT(オートマ)教習を終えた銀条なのであった。

(アクセルの開け方これじゃん~!!ってなった時のイメージ)

▼バイク教習がうまくいかなくてしんどい方におすすめの一冊(*´ω`*)
特に女性、不器用さん、小柄さんにおすすめしたい漫画家藤末さくら先生の教習奮闘マンガです(⁎˃ᴗ˂⁎)و✧